倍増した小中学生向け図書貸出(スウェーデン)

ストックホルムの公立基礎学校(小中学校)における図書の貸し出し冊数が、生徒一人あたり、2006年(5.4冊) から2010年(10冊)の5年間に約倍増した、と2日のDN紙は報じている。

 

その背景には、ストックホルム市が2007-2010年に小中学校を対象に実施した読書・ことばプロジェクトがあるという。

 

プロジェクトは教員への研修と生徒への直接のプロジェクトの両方があった。

 

たとえば市立図書館における〈Bokprat=本についてのお話〉。

著者、出版社とコラボして、子ども向けに本の紹介をし、読書欲を高める試みだ。

 

最近の調査では、小学校3年生で章立ての本を問題なく、声を出さずに読み、理解出来る生徒の比率は、62%(2010)から 75%(2011)に増加した。

 

6年生で本を自主的に、喜んで、よく読む生徒の比率は、52%(2010)から 63%(2011)に増加した。

 

スウェーデンのすべての図書館における図書貸し出し総数は減少している。ピークの1996年(7334.7万冊)から2010年には5738.6万冊に22%も減少している。(王立図書館統計による)

 

文部科学省の社会教育調査(2008)の結果によれば、日本の小学生1人当たりの年間図書館利用回数は,6.7回(前回比0.4回増),貸出冊数は35.9冊(同2.9冊増)となっている。

 

この数字だけを見ると、日本の小学生はスウェーデンの小学生の3倍以上も本を借りていますね。