フィンランド新政権の国際競争力強化政策

5月末に発足したフィンランドのSipilä政権は9月8日、国際競争力を強化するための政策を発表しました。


フィンランドの実質GDP(国内総生産)は2012年からマイナスで推移しています。7月の失業率は8.4%で上昇傾向にあります。


新政権は次回総選挙までに就業者を11万人増加させ、就業率を72%に引き上げるための国際競争力強化策を発表したものです。


具体的には以下のような項目が含まれています。


・公務員の年間有給休暇を現在の38日から30日に減らす。

・祭日を2日廃止する。

・病気欠勤の第一日目は無給とする(2日目からは給与の80%を補填)

・残業手当を半減、日曜出勤の割り増し率は100%から75%に引き下げる。

・育児休暇から仕事に戻ると企業には2500EURの一時補助金が支払われる。


フィンランドの前政府は2014年、児童補助金の引き下げ、奨学金、年金の凍結、失業手当の引き下げ、高額所得層の税金、自動車税、タバコ税の引き上げ、等の歳出140億ユーロ(2014年の歳出は539億ユーロ)をカットする大規模な緊縮財政政策を実施しました。


今回の新政権の政策の効果が注目されます。