メディアに取り上げられる外国人の意見・見解 スウェーデンと日本

スウェーデンのNPO Rättviseförmedlingenは主要メディアが記事で引用する専門家などの性別、出身国別等の分析調査結果を11月4日に公表しました。


これによると、引用された専門家等の中で女性の比率は3割以下。
北欧外の出身の専門家の比率は9%(人口中の比率は17.9%)です。


つまり、女性や北欧外の出身者の声がよく反映されていない、というのがメッセージです。


日本では外圧とまではいかなくとも、外国人の見解がよく取り上げられると思います。スウェーデンは逆で、外国人の見解だから、というだけでは決して取り上げられない気がします。


たとえば昨日はスウェーデン南部のマルメの私有地を占拠して違法に住んでいたEU市民(ルーマニア等)数百人が警察により撤去されました。

希望者はルーマニアに帰国するバスなどが提供されるとのことです。しかし、スウェーデンのこの措置に反対する数十人とその支援者はマルメの市役所前の広場に泊まり込み、その主張がメディアで大きく報じられています


ルーマニア人らの主張は、〈われわれを動物ではなく人間として扱ってほしい。公園とかキャンプ場とか、別に住める場所を提供してほしい。〉というものです。


この事件ではRättviseförmedlingenの上述の調査結果とは逆に、外国人の見解が大きく取り上げられているように思われます。


日本のメディアなら違法占拠者の見解をここまで報じることはないでしょう。


スウェーデンのメディアは〈人権保護〉が法律よりも上位にある、と考えているのではないでしょうか。

日本のように〈外国人の意見が珍しい、一般的な日本人の見解とは異なるから〉ではなく、〈人権保護〉という問題そのものが重要だから、スウェーデン人,外国人に関係なく意見を引用する、という視点でしょうか。


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Rättviseförmedlingenの調査はAftonbladet, Dagens Industri, Dagens Nyheter, Expressen, Göteborgs-Posten, Helsingborgs Dagblad, Nerikes Allehanda, SR, SVT, Svenska Dagbladet, Sydsvenskan och Upsala Nya Tidningの12のメディアのウェブ上の無作為に選ばれた2400の記事を対象に記事で取り上げている人物、専門家等の性別、年齢、その他の背景を分析したものです。