スウェーデンと日本の経常収支 bilateral current account balance Sweden-Japan

スウェーデンと日本の経常収支についてスウェーデン側の統計を確認してみました。

2016年の商品のスウェーデンの対日輸出は179億1800万SEK, 対日輸入は150億800万SEKで貿易収支はスウェーデンの黒字です。

 

サービス貿易については2016年のスウェーデンの対日輸出は63億6800万SEK, 対日輸入は75億7200万SEKで収支は日本の黒字です。

 

商品とサービスを合計するとスウェーデンの対日輸出は242億8600万SEK、対日輸入が225億8000万SEKになります。

 

経常収支=貿易収支+サービス収支+所得収支。 ここで、「貿易収支」、「サービス収支」、「所得収支」は、それぞれ、「モノの輸出入」、「サービスの受払」、「投資収益などの受払」の収支を表します。

 

産業構造の高度化、そして1995年以来のスウェーデンのEU加盟により(EU域内の日本企業からの対スウェーデン輸出は基本的にEUからの輸出とみなされる)、二国間の貿易収支は経済関係の一部しか表さなくなってきています。

 

サービス収支(輸送、旅行、金融、知的財産権等使用料など)や所得収支(直接投資収益=親会社と子会社との間の配当金・利子、証券投資収益=株式配当金及び債権利子など)が大切になります。

 

21世紀のスウェーデンの日本からの(商品)輸入額は中国、ポーランド、ロシア、米国と比べても低迷しています。(図3) スウェーデンにとって日本は輸入相手国としては19番目、輸出相手国としても14番目にすぎません。

 

しかし、それが、両国の経済関係の低迷とは解釈できません。サービスや直接投資の取引が拡大しているからです。

 

スウェーデン企業の日本における直接投資残高は220億SEK、日本企業のスウェーデンにおける直接投資残高は240億SEK  (2015)です。

 

スウェーデンのGDP(国内総生産)は日本の約10分の1。それでも貿易収支、サービス収支、所得収支の全ての面で日本とほぼ対等のバランスを維持しているのはすごいですね。