スウェーデンでは今年9月19日が4年に一度の総選挙。国会(一院制)の他、自治体(県、コミューン)の議員選挙も同時にあります。比例代表制で、投票するのは原則〈党〉だけです。
現在穏健党、自由党、中央党、キリスト教民主党の四党からなる中道右派の連立政権ですが、社民党+環境党の左派が政権を奪還する可能性も十分あります。
今回の争点としては、今のところ雇用(失業率は9.3%、2月)、社会保険(病気欠勤の所得補償など)、年金生活者の税率、教育(成績通知の早期導入など)、環境等があがっています。スウェーデンでは6月末から8月上旬まではバカンスで、選挙の論争が本格化するのは通常夏休みあけです。
スウェーデン最大の朝刊quality paper, Dagens Nyheterは、選挙の争点の一つとして、〈企業の役員の女性比率の低さ〉を取り上げ現在連載しています。
お隣のノルウェーでは2006年から民間企業においても役員の4割以上を女性にすべきというクオータ制が導入されています。ノルウェーでは心配されていた女性役員の能力水準の低下は見られず、産業界からも概ね受け入れられているようです。http://corporatediversity.no/
スウェーデンの上場企業における女性役員の比率は26%(2010, 2002年は13%)で、これでは低すぎる、企業にとっても取締役の多様性は国際競争力につながる、との主張です。
私は総選挙の行われる時にはスウェーデンにいる予定ですが日本の状況とも比較しながらこれからスウェーデンの議論を注目して行きたいと思っています。
(関連記事)朝日新聞は「英国下院は金融街シティーに対し、女性役員の増加を要求した」、と報じています。