標題は今朝の日経1面「こもるなニッポン③」に登場する加藤嘉一さん(北京大学院生、「日中について語る若手として最も有名な日本人で、メディアは”加藤現象”と名付けた」そうだ)の言葉だ。加藤嘉一さんとのインタビューはウェブ版で読めます。
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「日本を語れる日本人が少ない」「北京に来てすぐ思ったのは『あ、日本が違うんだ』ということです。(中略)『世界の中の日本』は、日本ではわからない」
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加藤さんのこれらの発言を読んで、40年前にアメリカ・ダートマス大学に留学した自分自身を思い出しました。私の場合も外に出て初めて「世界の中の日本」が見えはじめ、その後の人生は大きく変化しました。留学は私の人生の決定的な転機になったのです。留学したいという私を全面的に支援してくれた今は亡き両親に深謝です。
4月1日のブログに書いたように、現代の若者が「こもる」「内向き志向」の理由には、経済的問題も大きそうです。留学したくても留学出来ない学生も多いのです。
私の場合はサンケイスカラシップという残念ながら今はなくなってしまった奨学金制度のお陰で、経済的には何の不安もなく留学させて頂きました。本当に感謝しています。
娘のエリカはスウェーデンのストックホルム大学の学生の間に、スペイン、シンガポールなどに留学しましたが、親のすねかじりは一切しておらず、政府の奨学金、奨学ローンで賄い、社会人になってから自分で返済しています。スウェーデンではそれが当たり前です。意欲さえあれば、お金は問題ではないのです。
意欲があるのに経済的理由で留学出来ない若者の支援を考えないと、日本はますます国際社会から孤立していきます。http://opendoors.iienetwork.org/?p=150649