欧州サービス経済学会(RESER 2010)

スウェーデン・ヨーテボリ大学で開催されている欧州サービス経済学会(RESER 2010)に来ています。欧州の他、北米、南米、南アなどから250人ほどの研究者が参加していますが、アジアからは私一人のようです。100ほどの発表に多くみられるキーワードは、innovation, creativityなど。

 

今日私は "Promoting creativity and self-efficacy at schools in Japan-challenges to resilience towards the knowledge economy" のタイトルで論文を提出し、発表しました。「問題はわれわれと同じ」と欧州の同僚から慰めされて、嬉しいやら悲しいやら。

 

1日午後のパネルディスカッションでは、"beyond services" の問題提起が印象に残りました。この学会は過去20年間、経済のサービス化、ソフト化を研究してきました。これからの20年のテーマは何か?という問いかけです。

 

この学会の実行委員長は旧友のDr. Patrik Ström。Claes Alvstam教授らとも久しぶりにお会い出来て有意義でした。

 

ついでにヨーテボリからの話題を2つほど。

 

有意義なブログ「スウェーデンの今」の著者、佐藤吉宗さん(ヨーテボリ大学博士課程)と初めてお会いしました。

 

博士論文は来年にも完成予定。スウェーデンの政策論争中心の選挙についての本など出版も構想中のようで、これからのご活躍に期待しています。

 

もう一つは〈汚職都市ヨーテボリ〉。 昨夜スウェーデンの国営テレビ(SVT)が特集した、ヨーテボリ市の汚職、賄賂の番組のタイトルです。今春に続き2度目の番組のようですが、市の職員等が自宅の改築工事などの費用を建設会社に公共工事に水増し請求させていた事実が明らかにされました。SVTによれば、スウェーデン史上最大の汚職事件。

 

この種の汚職は情報公開の先進国スウェーデンでは日本などより少ない印象を持っています。ヨーテボリが特殊なのか、新聞でも議論されていました。「スウェーデンの今」にスウェーデン人の政治家への信頼度が高まった記事がありました。ヨーテボリ市に限るとどうなのか知りたいものです。