今日はゼミ生と一緒に(株)ほくでんアソシエを訪問させて頂いた。
ほくでんアソシエは北海道電力が株主で、障がい者20名(うち12名が重度障がい者)を雇用し、印刷、放送用字幕制作等の事業を行っている「特例子会社」だ。2009年から実質的に事業を開始された。
ほくでんアソシエの提案者で、私も産業クラスターの事業でかつてお世話になった千葉俊輔社長が自ら出迎えて頂き、2時間以上懇切丁寧にご説明、ご案内頂いた。
千葉社長はその経営理念を以下のように要約された。
・障がいのある社員の社会的自立を支援する。
・会社は学校でも福祉施設でもない。社員を戦力化する。
・失ったものを数えるな!残されたものを最大限に活かせ。
千葉社長は3人の障がいのある社員との面談の機会もつくって頂いた。印象に残った言葉は、以下のようなご発言です。
・苦労して得た今の仕事はかけがえのない安心感と責任感を与えてくれる。(19歳の時に交通事故で障がい者となった主任のSさん、38歳)
・課題に挑戦し乗り越えるのが何よりの働きがい(視覚障がいのNさん)
・ハローワークからけむたがられるほど苦労して就活をした。どんな仕事でも面白さはある。やらない前から選ぶべきではない。(下肢障がいのMさん)
以下はある学生さんの感想です。
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まず、思っていた以上にバリアフリーが充実しているところを最初に見て驚き、平屋建築で、中央部に中庭があるタイプという一風変わった建築に興味を持ちました。
また、アソシエで働いている方々は非常に明るい方が多いように感じられ、職場の雰囲気も、私が就職活動などで見学したどの会社よりも良いように感じられます。ただ残念なのは、こうした環境整備を行えば、障がいを持っておられる方でも充分に働けるということを証明できているのに、なかなか世間がそう考えていないことですね。
あと、千葉社長に、本日は非常に勉強させていただきました。障がい者に対する視点が変わるだけでなく、さらなる可能性を感じさせていただきました。私としても、こういったことができるのだというものをもっと勉強していきたいと思います。
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10月1日現在の日本の大学生の就職内定率は57.6%と過去最低。
しかも、働いている日本人の働く喜びも国際比較調査では最低水準。
1月中旬には高校生と一緒に「働くって何だ」というテーマでワールド・カフェ形式で話し合うセッションを企画中です。