日経ビジネスオンラインで「就活で家具を売るニトリ ー 学生が選ぶ〈好感度企業〉の採用戦略」という記事を読みました。
24期連続で増収増益見込みのニトリは「就職したい企業ランキング」で、「セミナー・説明会での説明が詳細でわかりやすかった」企業のトップに輝いているそうです。同社は総合ランキングでも22位に入っている。
エントリーだけで10数万人、説明会に来る学生も2万人。そして結局、採用は300人。
ニトリ東京本部人材採用部の玉上宗人マネジャーは以下のように答えておられます。
「あなたたちは何のために働くんだ? そんな話はよくしていますね。会社のために働くんじゃダメだ、自分にワガママになれ、と。『こういう仕事がしたい』 じゃなくて、どういう人間になりたいか、もっと考えようよと。なりたい自分に近づくには、どういう経験が役に立つのか。そういう視点で企業を見てみれば、 もっと選択肢は広がるはずだと」
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就職難の今の学生さんは本当に可哀想です。
終身雇用制は私は長期的に持続不可能なシステム、と考えています。
ただ、今日の時点では多くの大学生が減少する一方の大企業正社員の枠に飛びつき、ますます
難関になっています。
大学が〈就職予備校〉化している現実を嘆き、「就活のために大学に来たのではなく、勉強するために大学に来た」、と言って就活を放棄している〈確信犯〉を私は責めることは出来ません。
そして、幸いに内定をもらって採用されても、〈35歳からの早期退職ー2009年は上場191社で2万人が退職ー2010年5月アエラの記事〉の時代。
〈働く喜び〉についてのある国際比較調査では、日本はほぼ最下位。
ニトリの玉上マネジャーの発言のように、〈働くって何だ?〉〈どういう人間になりたいか〉が問われています。