非正規雇用と無縁社会

NHKスペシャル〈無縁社会〉をみました。

 

今回は2晩連続で若年層の孤立を扱っていました。

番組のホームページには以下の記述があります。

 

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20~30代の4割が非正規雇用で働いている今、賃金があがることも、明日の保証もない。不安や経済的理由から、新たに家族や子どもを持つことを諦め、ま た自分を支えてくれた両親などの家族が高齢化、他界していく中で、気がつけば自分を支えてくれる人・存在がいなくなってしまった・・。 といった声もありました。

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そこでスウェーデンの非正規雇用の現状を最新のSCB(スウェーデン統計局)の統計で確認してみました。

 

スウェーデンでも非正規雇用は増加しています。すべての被雇用者に占める非正規雇用(期限付き雇用)者の比率は1991年は 9.9%でしたが、2007年には 17.7に増加しました。(2009年は 14.8%)

 

上のグラフは年齢層別の期限付き雇用者の比率です。16-24歳では半数以上、52.9%でした。(2009) 

 

つまり、スウェーデンの若者も「正社員」になることは容易ではないのです。しかし、スウェーデンの若者に日本の若者のような悲壮感が全く見られない理由は、やはり、年齢が上昇すると共にチャンスがあるからでしょう。上のグラフをみても、すでに25-34歳の年齢層で、期限付き雇用の比率が2割以下に激減しています。

 

期限付き雇用形態について、2007年以降スウェーデンでは過去5年間に同一の雇用主に2年間以上雇用されていれば、正規雇用に移行することが法律で保障されています。

 

セカンドチャンスが与えられる社会システムが必要です。