トヨタ自動車の企業価値創造室長・改田哲也さんのプレゼンを聞きました。
タイトルは〈場と風 世界価値に昇華した日本独創〉
日本の独創的な価値を、精神、感性、技、姿、そしてゆとり、の5つにまとめ
素 (分相応)、静 (心美しく健やかに)、転 (変わることをめでる)、和 (家族愛)、動 (人が人として出会う)
の5分野で世界価値化を図る戦略、と理解しました。
具体的には、シカゴ、ビルバオ、ブカレスト、バンコクでリサーチラボネットワークがスタートしています。
トヨタがこれほど〈日本的価値〉にこだわっていることを私は知らなかったので、正直驚きでした。
同時に日本独創の世界価値への普遍性にも期待したいものです。
私の質問に対して、改田さんは、〈世界で10%位浸透すれば満足〉的な答えをされていました。
私は欧米の二元論的思考の限界の実情から日本的一元論思想のグローバルな汎用性に期待する一人です。
個人的にもこれまでボルボ、サーブ、本田などに乗ってきましたが、トヨタ車に絶対的な信頼感を持っています。
日本に本拠を置く世界ナンバーワンの企業としてトヨタの〈日本独創の世界価値化〉戦略に期待したいと思います。
このお話を伺いながら、館岡康雄さん(日産)の『利他性の経済学』 を思い起こしていました。
トヨタの企業価値創造プロジェクトについて、ネットで英語でも検索してみましが、驚いたことにトヨタのサイト内にも全く出てきません。世界各地の大学等で広報活動をされているようですが、昨日のプレゼンのような情報がネット、本、その他のメディアで多くの人に触れられるようになってほしいものです。このようなプロジェクトはもちろんNIPPONという国のブランドとも大いに関連します。国としてもどんどん支援すべきですね。