札幌白石区の姉妹の「孤立死」

TBS系報道特集の「札幌姉妹・孤立死の深層」を見ました。以下は番組サイトの説明です。

 

札幌姉妹「孤立死」の深層

札幌のマンションで見つかった姉妹の遺体。
姉は病死、妹は凍死だった。

貧困の底で力尽きる「孤立死」あまりにも苛酷な現実。知的障害がある妹を支え、懸命に働いてきた姉の死。妹は冷え切った部屋で凍死した。

複数回にわたる相談に、行政はどんなアドバイスをしたのか。
誰かが2人を救うことはできなかったのか?

 

札幌の姉妹は10年6月から3度区役所を訪れ、「生活が苦しい」と相談していたという。

 

生活保護法第7条には以下の「急迫状況」の規程があります。

 

第七条  保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。

 

番組でインタビューに応じていた白石区役所の担当課長さんは「本人が申請しなければ対応出来ない」と答えていました。記者の「もし同じようなケースが起ったらどう対応するか」との質問に対し、何の答えもありませんでした。

 

少なくとも「何とかしてあげる必要があった」という、反省はインタビューでは皆無でした。

 

札幌白石区では、25年前に同様のケースがあり、餓死した人がいたそうです。

 

担当者が自分には責任がない、と主張したい気持ちは分かります。法律や制度の制限もあるでしょう。すべてのケースを「何とかしてあげる」と予算の制限ももちろんあるでしょう。

 

しかし、厳しい日本の経済と貧困の現状は、もはや人間を人間ではなくならせている、と感じさせられてしまいました。