Facebookで慶應義塾幼稚舎(小学校)の入試問題がみつかりました。こちらにもあります。
この問題を右側のオックスフォード、ケンブリッジの入試問題と比較すると日本の教育の根本問題が明確になります。
オックスフォード、ケンブリッジでは、この本によれば、以下のような入試問題が出されている、とのことです。
・あなたは自分を利口だと思いますか? (ケンブリッジ・法学)
・あなたはクールですか? (オックスフォード・哲学、政治学、経済学)
・幸せだ、とはどういうことですか? (オックスフォード・哲学、現代言語学)
・コンピューターには良心はありますか? (オックスフォード・法学)
・私には考えがある、とあなたに思わせるものは何ですか? (オックスフォード・数学、哲学)
・あなたにとって悪い本とは何ですか? (ケンブリッジ・英語英文学)
・race(人種、類)というものはあるのでしょうか? (ケンブリッジ・歴史学)
小学校と大学でレベルは違いますが、この対比でも日本の教育の本質的な問題を垣間みることが出来ると私は思います。
・日本は〈正解が一つ〉の問題 vs 英国は〈正解がない〉問題
・日本では、小学生から(小学校に入る前から)〈正解が一つ〉の問題を評価基準にしています。
それに対して英国の状況は知りませんが、たとえば、スウェーデンでは、8年生(日本の中学2年生)になってはじめて成績評価があります。
日本のやり方では、〈与えられた課題を解決する〉努力はさせられます。〈与えられない課題〉に挑戦しても評価の対象にならないのです。
しかし、現代は〈答えはあるかないか分からない〉〈そもそも問題を自分で見つける必要がある〉時代です。
どちらのやり方がこれからの時代に必要かは自明でしょう。
慶応義塾幼稚舎には〈自分で入試問題を作成しなさい〉というような問題を提案したいですね。