成田ーヘルシンキのフライト中に感動的な映画を観ました。
『利休にたずねよ』(2013)
茶の湯を芸術の域にまで高め、茶聖と称えるようになった千利休。1591年、豊臣秀吉に切腹を命じられて自刃が迫るとき、妻の宗恩の”最後の問い”をきっかけに、利休は胸に秘めていた遠い過去の記憶を蘇らせます。
利休は”美"にたいする執念で人心を捉えました。
”茶は人を殺すほど夢中にさせます”
なぜなら
"軍備と銭金以上に大切なものがございます。
私がぬかずくのは美しいものだけでございます。” というメッセージ。
妻の宗恩には” 妻とすべきはそなたしかおらん”と名言はしましたが、
実はかつて高麗(朝鮮)の女性とのラブストーリーがありました。
茶の心を教えてくれた、一生忘れられない女性。利休の作った茶室、”待庵"の心はarmedapta(高麗語で美しいの意)。
人の心に叶うものは何か?
生きている喜びは何か?
茶はこのような大切なことを考えてもらう時間と空間(閑)をつくる〈おもてなし〉。
ここ数年観た映画の中で最高のものでした。
メモをしながら、そして涙しながら魅せられました。
妻、宗恩の最後の問いは何だったのでしょうか。