Dagens Nyheterは9月の総選挙を控え、7日から選挙の以下の争点別の特集記事を開始しました。
タイトルは〈8年間のAlliansen=中道右派政権 - こうなりました〉
- 学校と保育
- 医療
- 犯罪と刑罰
- 高齢者ケア
- 雇用と経済
- 環境
そして第一回目は学校と保育。
この8年間に状況が好転した点としては①専門教育を受けた教師が増えたこと、②英語能力が上昇したこと、が挙げられています。
逆に状況が悪化した点としては①PISAなどの国際比較調査のランクの下降、②学校間格差の拡大、が挙げられています。
中道右派政権は学校教育を最優先政策の一つにあげ、下のように実に様々な政策と導入してきました。
しかし、野党等からは、あまりにも制度の変化が多すぎて現場の教師らも着いていけない、との批判があります。
与党側はこれらの政策の効果が見えるまでには時間がかかる、と反論しています。
- 教員の認定制度
- 上級認定教師制度
- 6年生から成績表を導入
- 新学校法と新カリキュラムの制定
- 成績評価の段階の改訂
- 3歳児にも保育園の提供の義務
- 新たな教師教育制度の導入
スウェーデンでは1992年から〈学校の自由選択〉制度がスタートしました。その結果今世紀に入ってから学校間格差が顕著になっていることが学校庁の報告などでも指摘されてきました。恵まれた家庭の親は少し遠くても〈良い〉学校を選び、恵まれない家庭の親は積極的に学校を選ばない結果、学校間格差が広がってきているようです。