"IKEA PÅ VÄG MOT FRAMTIDEN" (未来に向うイケア)の著者Stellan Björkさんの講演会。
Stellan Björkさんはスウェーデンの著名な経済ジャーナリストで、Veckans Affärer誌の記者時代イケアの創設者Ingvar Kamprad氏にインタビューして以来イケアの〈虜になった〉とのことでした。
プレゼンはIngvar Kamprad氏のこれまでとイケアのこれからの展望についてに触れるものでした。
これまでのIngvar Kamprad氏とイケアについて印象に残ったポイントは以下のとおりです。
・Ingvar Kamprad氏は常に〈消費者の視点〉を大切にしていた。たとえばフラットパックについては、1958年にエルムフルトに最初の店舗をオープンした時から導入した。そして、フラットパックの商品が家に持ち帰りやすいように、車の屋根の上に荷物を乗せる装備品を仕入れ価格で提供しました。
・イケアはともかく稼いでいる。自己資本比率は70%。利益率は14%(うち3%はイケアブランドのロイヤリティーとして支払っている)
・儲かっているので、利益の投資は大きな問題。たとえばロシアでは一大ショッピングセンターを建設したり、Synsam(メガネ会社)などを
買収したり、安価なバジェットホテルチェーンを拡大したり、ロンドン東部で都市開発に参画したりしている。
・Ingvar Kamprad氏のパーソナリティーは非常に複雑。従業員思いの面もあるが、状況によっては堪忍袋の緒が切れることもある。趣味としては料理、飲み物、ワイン、魚釣りなど
イケアの成功の要因は以下の6つに要約出来る。
- ビジネスアイデア 低価格、郊外、フラットパック、納入企業とのコラボ、独自のデザインなど
- 企業文化とリーダーシップ 〈失敗をしないのは寝ている人だけ〉『ある家具商人の遺言』(1976)
- ケチケチ主義
- タイミング
- 国際化
- 〈スーパー起業家精神〉
イケアの将来については以下のポイントに注目すべき
- 拡大がどこまで続くのか
- 次世代への引き継ぎ、3人の息子(Peter, Mathias, Jonas)はうまくやっていけるのか
- 新たな消費パターン
- イケアカルチャーが維持出来るか
- 〈ほとんどのことはまだ出来ていない〉