DN紙の現政権の政策検証シリーズ、第四回は高齢者ケア。
8年間に良くなった部分としては以下が挙げられています。
・国際的にみて、スウェーデンは高齢者ケアのスタッフの数は多いこと
・高齢者住宅への予算は増加している。しかし、それが質の向上に繋がっているかは別問題。
・ホームサービス受給者の89.2%は大変満足またはかなり満足している。
悪くなった面としては以下が挙げられています。
・とくに女性の高齢者の転倒事故が増加していること。
・政府の公約にも拘わらず、高齢者向けの住宅(特別養護老人ホーム)は減少している。
・コミューンの高齢者ケアプラナーの負担の増加。社会庁によれば、プラナー一人平均161人の高齢者を担当している。社会庁によればこれでは十分なフォローが出来ない。
DN紙によれば、大きな問題は高齢者問題の長期ビジョンが見えないこと。
SKL(スウェーデン自治体連合)によれば、20年後には福祉予算は2000億クローナ不足する(2014年予算歳出総額の23%)。
これは、引き続き税金でケアを負担するなら、個人地方税(2014年の平均は31.86%)を13%も引き上げることに相当する。
あるいはケアを個人が自主的な保険でカバーする代替案もある。