スウェーデン交流センター主催のワークショップ〈いま日本とスウェーデンが出来ることⅡ〉
ヴァリエ大使ご夫妻以下、東京、仙台など全国から、そしてタイやスウェーデン人留学生など82名の参加にご参加頂き、盛り上がりました。
会場の様子、そして最後のテーブルからのハーベスティングの写真が下にあります。
FMノースウェーブの須摩さんらがワークショップにご参加頂き、31日の番組(TIME FOR SWEDEN)でご紹介頂きました。留学生のJessicaとLinneaも登場します。こちらでいつでも聞くことが出来ます。
出たアイデアの一部は今後具体化していくでしょう。
アンケートの結果をみると皆様に意見交換のプロセス自体をエンジョイして頂いたようですね。
つまり、将来実現するかどうかに拘わらず、24日のような議論のプロセス自体にも意味がある、と私は確信しております。
大使が最後のコメントの中でアイデアを具体化していくには、資金や組織が必要、とのお話がありました。日本でもスウェーデンでも組織が大切ということでした。
そこで思い出したのが『利他性の経済学』(舘岡康雄著)の組織についての以下のような議論です。
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日本的な組織・思考形態と支援
p158に「実は日本の関係性は、変化をしないための関係性だった」、とあるのは強烈なショックでした。
本来なら、日本的な組織形態や思考形態は、欧米型の組織とくらべて支援関係に発展しやすい要因を持っているはずです。
「支援の数学は(中略)、最小単位は(1)ではなく(1,1)である。」「相手からしてもらえることによって、自分があり、自分がしてあげることによって相手がある。」(p214-215)というのはきわめて東洋的な発想ではないでしょうか。
私が注目している岐阜在住の若い社会起業家、秋元祥治さん(www.gifist.net)の名言に「しあわせの最小単位は2人」というのがあります。
日本的な有機的組織は、ジェネラリスト志向(本書にあるトヨタの多能工も含む)、「間人主義」であり、欧米のメカニカルな組織、スペシャリスト志向、「個人主義」と比べて支援・協働関係への発展に有利であるはずです。
しかし、日本の組織の関係性が、「変化をしない」ことを前提としているなら、まさしく「三重苦」(p157)であり、問題は大きいだけに、支援には大きな期待をかけるべきでしょう。