スコーネ地域の予算審議でもスウェーデン国会に似た現象が起こっています。
つまり社会民主党+環境党の少数政権 vs Alliansen (中道右派連合)の構図で、SD(スウェーデン民主党)がキャスティングボートを持っていました。
SDは事前にどの予算案に投票するかを明らかにしなかったため、社会民主党+環境党連合は一回目の投票で何とSDの案に投票する戦術をとりました。
その結果Alliansen (中道右派連合)の予算案は脱落し、最終的に社会民主党+環境党の予算案が採択されました。
国会の状況をみてもそうですが、少数政権が続きそうな見通しの中、このような戦術作戦に依存しない制度に変更は不可避のようですね。
スウェーデンの国会の議席数は350でした。1973年の総選挙で社民党連合、中道右派連合がそれぞれ175議席を獲得し、その結果議決結果が同数になり、くじで結果を選ぶ〈Lotteririksdagen くじ引き国会〉という様相を呈していました。やむを得ず1975年から国会の議席数が349の奇数に変更された歴史があります。
スウェーデンでは2015年3月22日に臨時総選挙が行われます。少数政権でもある程度の安定性のあるシステムへの制度変更が議論されています。