日本生産性本部は12月12日、「日米産業別労働生産性水準比較」を発表しました。
日本政府は国内総生産(GDP)を600兆円に引き上げるために生産性の向上を目指しています。
産業別にみた日本の労働生産性水準(2010~2012年平均)は、製造業で米国の7割、サービス産業で5割でした。
化学(143.2%)や機械(109.6%)では米国を上回り、輸送機械(92.7%)でも遜色はないものの、
サービス業では卸売・小売業が米国の38.4%、飲食・宿泊業が34%と低水準にとどまっており、IT(情報技術)の導入が遅れているのが主因とみられます。
ホワイトカラーの生産性、働き方が議論になっています。
スウェーデンではかつて学んだ生産現場におけるトヨタ生産方式をホワイトカラーに応用し、
"Swedish-style lean"として開花させています。(小菅竜介・立命館大学准教授)
1980年代"Japan as Number 1"と言われた時代、私はジェトロ(日本貿易振興会、当時)ストックホルム事務所に勤務していましたが、日本型経営・生産方式について話をしたり、スウェーデンの経営者を連れて日本に何度も視察に行く機会がありました。
その後の日本経済は"失われた四半世紀"で、そのような動きは見られません。
ホワイトカラーの生産性については1980年代とは逆にスウェーデンから"Swedish-style lean"を学ぶ時代でしょう。