スウェーデンの英語紙”The Local”の創業者で英国人のPaul Rapacioliさんが海外におけるスウェーデンのイメージについてMetro紙(2018-03-13)で述べ、講演もされました。
Metroの記事の見出しは、”崩壊しつつある国というストーリーもある”。
かつてスウェーデンは革新的な福祉国家、活躍する企業、徹底した平等、などのポジティブなイメージがあった。しかし、それに加えて、近年は暴力、強姦などで崩壊しつつある国、とのネガティブなイメージも出てきている。
スウェーデンのイメージの二面性が明確になってきている。
Paul Rapacioliさんはプレゼンの中で、スウェーデンに関するグーグル検索のキーワードの変化を提示されました。(写真) 技術は低迷する一方、移民や強姦の検索が増えているのが分かります。
スウェーデンの外務省は毎年海外におけるスウェーデンのイメージについてフォローしています。
例えばReputation
Instituteの国のブランドイメージではスウェーデンが世界のトップにランクされています。
Nation Brands Index
(2017)ではスウェーデンは10位。(日本は4位)この調査では観光に行きたい魅力も一項目に入っています。なんとスウェーデンは、ブラジル、ニュージーランド、タイ、オーストリアなどよりも観光的魅力が高いそうです。
スウェーデンの外務省の知人の話によれば、日本におけるスウェーデンのイメージはとても良く、世界でもトップ水準にある、とのことです。
確かに日本におけるスウェーデンのネガティブなイメージに関する報道は少ない印象です。同時に日本では一般的に海外事情についてはポジティブな報道が多く、スウェーデンに限らず外国についての報道はポジティブなものが多い、というのが私の印象ですが。
Paul Rapacioliさんの近著 "Good Sweden, Bad Sweden: The Use and Abuse of Swedish Values in a Post-Truth World" (Volante 2018)も早速注文しました。