米国の人類学者David Graeberの著作"Bullshit Jobs" (2018)はスウェーデンでも注目されました。
David Graeberは無意味と思う仕事をしている人が増えている、と論じます。彼によれば、今日の労働市場はナンセンスの生産市場。
そしてYougov が2015年に英国で実施した調査では37%が仕事が世界にとって意味があるとは思えない、と答えている結果を引用しています。この調査では50%が自分の仕事は有意義だと答えました。
今秋のDN紙とのインタビューでDavid Graeberは”本当は必要がないと思っている仕事をして一生職業生活を終える人が増えている”とも発言しています。
スウェーデンではどうなのでしょうか?DN紙はIpsos社に依頼し、18歳以上のスウェーデン人600人に11月9-19日にインタビュー調査を実施しました。
その結果が上のグラフです。
最初の質問は”あなたの仕事に一番当たっているのは次のうちどれですか? あなたの仕事は世界を ..非常に悪くしている ー 非常に良くしている (5段階で選ぶ)”
結果は68%が自分の仕事は世界をより良くしている、と答えています。世界を悪くしている、と答えた人は2%にすぎません。27%はよくも悪くもしていない、との答えです。
Karin Jonnergård教授(Linnéuniversitetet and Lunds universitet)はDN紙とのインタビューで、”仕事が有意義と考え、また仕事の自由度、裁量度が高いことがスウェーデン人にとっては大切。しかし、有意義であると考えることと楽しいと考えることはイコールではない。”と述べています。
やりたいこと、出来ること、しなければならないこと、が全て重なる仕事をしている方はハッピーですが、そういう人はむしろ少数派かもしれませんね。