スウェーデンの児童虐待の届け出実態調査 Nära tusen orosanmälningar varje dag till socialtjänsten

スウェーデンの社会庁(Socialstyrelsen)が子どもの虐待等の問題についての届け出の調査結果を公表しました。(2019-12-10)


以下が主なポイントです。


FAKTA orosanmälningar 子どもの問題についての届け出

    -80 procent av landets kommuner och stadsdelar deltog i kartläggningen. Lokala resultat redovisas för såväl kommuner som stadsdelar.
 調査にはスウェーデンの自治体の8割が参加しました。


    -331 000 orosanmälningar gjordes i Sverige 2018. 128 000 av dessa (38 procent) ledde till ett beslut om att en utredning skulle inledas.
 2018年の子どもの問題について自治体の児童相談所への届け出数は331000件。うち128000件(38%)は自治体が調査を開始することを決めました。届け出数は一日あたり約1000件に相当します。


    -180 000 barn kom till socialtjänstens kännedom genom anmälningar, vilket motsvarar 8,3 procent av alla barn i åldern 0-17 år.
 届け出により、自治体が関知することになった子どもの数は18万人、これは0-17歳の子どもの8.3%に相当します。


    -55 procent av anmälningarna rör pojkar, 45 procent rör flickor.
 届け出の55%が男の子、45%が女の子


    -De flesta barnen, två av tre, är i åldern 0-12 år.
 3人中2人は0-12歳の子どもでした。


    -Var femte anmälan handlar om våld i nära relation.
 届け出の約2割は近い関係での暴力


    -39 procent av anmälningarna är relaterade till förälders/vårdnadshavares problematik, 33 procent till barnet självt.
 届け出の39%は保護者の問題、33%は子ども自身の問題

 -過去10年間の傾向としては、対象の子どもの年齢の低下、女の子についての届け出の増加、保護者の問題の比率の増加、が挙げられています。

 

   -届け出の経路は、警察(21%)、学校(21%)、医療機関(17%)、自治体(16%)、保護者(7%)、個人(9%)、その他(9%)

 

   -地域差はあまり見られない

 

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日本では子どもの虐待が大問題になっていますね。今年3度日本に行きましたが、短い間にも毎日のように子どもの虐待、ネグレクト、虐待による死亡などがマスコミで取り上げられていました。

 

厚生労働省による平成30年(2018)度の児童相談所による児童虐待相談対応件数(速報値)は159,850件で、前年度比206,072件(19.5%)増え、過去最多を更新しました。対応件数の内訳は、心理的虐待88,389 (55.3%)、身体的虐待40,256 (25.2%)、ネグレクト29,474 (18.4%)、性的虐待1,731 (1.1%)。相談対応経路別件数は、件数が多い順に、警察等79,150(50%)、近隣・知人21,440(13%)、その他18,138(11%)、学校等11,449(7%)、家族11,178(7%)となっています。

 

0-18歳の人口(日本2,153万人、スウェーデン227万人、2018年)で単純に届け出数を比較すると日本は子ども1万人あたり74件、スウェーデンは子ども1万人あたり1,458件、とスウェーデンの数字が高いのが気になります。