WonderCOOL Copenhagen

デンマークは今年2月をWonderCOOL Copenhagenと銘打ち、冬の観光客誘致戦略を展開して注目されている。

2月には以下を含む7つのフェスティバルや100以上のイベントが展開される。

Copenhagen Fashion Festival
Copenhagen Art Festival
Copenhagen Jazz Festival
Copenhagen Cooking Winter Edition
Frost Copenhagen Music Festival


たとえばコペンハーゲン・クッキング・ウィンター・エディションは、マーケット、アウトドアの食事体験、クッキングスクール、ビールのテイスティング、グルメ体験などが含まれる。

コペンハーゲンのレストランNomaはSan Pellegrinoの世界のベストレストランの1位に2年連続で選ばれている。

先週のThe Wall Street Journal は "Where Cold Is Cool" というコペンハーゲンの旅行体験記事を掲載している。(2012-01-06 by Sara Clemence)

この記事でも暖かい体験のキーワードを"hygge"としている。

hyggeはデンマーク語で、家族や友人の強い絆から生まれる居心地のよさ、楽しさなどを指しているという。ゆとりある穏やかな時間。くつろいだり、食べたり飲んだり、パーティーをしたり、家族や友人と過ごしたりなどをひっくるめた感覚で”世界一幸せな”デンマーク人の価値観の象徴の一つでもある。デザイン、音楽、家具、キャンドル、ムード、パーソナルなどが大切な要因だ。

 

デンマークに詳しいエコビレッジ研究者の新谷舞子さんにとってのhyggeは〈just be yourself〉だという貴重なコメントを頂き納得でした。一言では説明できないはずですよね。


WonderCOOL Copenhagenも含めたデンマークの観光戦略にとっては、どこまで観光客に"hygge"が体験してもらえるかがキーポイントのようだ。

北海道にとっても冬の観光客誘致は重要な課題。たとえば旧北方圏センターの検討委員会(2004)で私は以下のような提言をさせて頂いた。


・ 見る観光から体験する観光へ
・ 体験としての観光を道民すべてに、そして子どもにも考えてもらう
・ 北海道らしさ、比較優位をアピールする
・ 一過的から、長期的、持続的な振興システムの構築 映画、テレビ番組、継続的イベントなど
・ 外国人観光客誘致対策


冬の観光開発については、WonderCOOL Copenhagenの他にもスウェーデン・キルナのアイスホテル、フィンランド・ラップランドの体験観光戦略など、北欧から参考に出来るアイデアは多そうだ。